読売新聞に掲載して頂きました。

◆読売新聞 大阪朝刊

 

 夢の扉開く シェアハウス 守山のNPO 児童養護施設退所者受け入れ =滋賀

 

 ◇就職へ生活支援
児童養護施設で暮らす子どもが、施設を退所した後、住む場所がなくて困るのを防ごうと、守山市のNPO法人「四つ葉のクローバー」が30日、同市に、退所者を受け入れるシェアハウス「夢コート」を開設した。同NPO理事長の杉山真智子さん(53)は「現住所が定まっていないと就職などで不利益を受けるケースも少なくない。施設を退去して社会の荒波に一人で立ち向かって行かなくてはならなくなった人たちの手助けができれば」と話している。

児童養護施設は、親による虐待があったり、家庭が経済的に困窮していたりする場合に、子どもを保護、養育する公的施設。県によると、県内には4施設(大津市二つ、守山市、甲賀市)で現在、計約170人が生活している。養護施設が受け入れるのは原則18歳まで。高校を卒業すると、「自立した生活が可能」とみなされ、退所しなければならない。しかし、施設退所者は、頼れる人や場所が限られていることが多く、職を失った後、ホームレスになったり、犯罪に走ったりするケースもあるという。杉山理事長は5年前から、守山市の児童養護施設「守山学園」で、入所者と遊んだり、話し相手になったりするボランティアに取り組んでいるが、入所者が退所した後、行き場がなくて困っている事例を数多く見てきた。県内には、児童養護施設とは別に、家庭で生活できない1520歳の子どもを受け入れる民間の「自立援助ホーム」が大津市に1か所あるだけだ。杉山理事長は「それならば自分も」と決意し、シェアハウスの開所の準備を進めた。

シェアハウスは、守山市役所近くの4階建てビルの3、4階(計約200平方メートル)で、1114平方メートルの6部屋で6人を受け入れる。改装費の一部には国の補助金を活用した。電気と水道代込みで、利用料は月額2万円。大学生は4年間、就職者は3年間を上限に、生活基盤が整うまで住める。引きこもりや貧困などで親元を一時的に離れた方がよい人の短期入所も受け入れる。3階にはキッチンを備えたサロンスペースがあり、午前10時~午後5時は相談員が常駐して、普段の生活の悩みを聞く。また、中卒や高校中退者で、就職のため、資格試験を目指す人に向けた学習会なども予定する。守山学園の西崎等恵園長は「これまで退所後の生活に困っている人には職員が個人的にサポートしてきたが限界もあった。こうし取り組みが広がってもらえるとありがたい」と話している。「夢コート」の入居募集は7月1日から。対象は22歳程度以下の人。入居には施設の紹介状、または保護者の同意書が必要で、面接の上、入居の可否を判断する。問い合わせ、申し込みは杉山さん(08061604280)へ。